振りのタイミングを評価するダンス練習システ ムに関する研究
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昨今,ダンスは体育の必修科目となっており,最近ではプロのダンスリーグも 始まるなどメジャーなスポーツになりつつある.しかし,新型コロナウイルス感 染症の影響により外出ができない,都市部から離れていて有名な先生のレッスン が受ける事ができないという問題がある.また,地方にはダンススタジオや能力 の高い先生は少なく,誰しもがダンスを十分に学べる場があるとは言えない. そのため,1 人でもダンスの学習を支援するシステムの開発や研究がなされてい る.しかし,学習するうえで必要になってくる自分の姿を確認するという重要な 項目が抜けていたり,学習者が振り付けを学ぶとき振り付けの形があっているか, 間違っているかだけで振り付けのタイミングは指摘しないシステムが散見される. また,体の骨格の違いだったり手がまっすぐに伸びない人もいる.そのような人 は形を合わせたくても合わせられないことがある.更に,振り付けの形はある程 度合わせる事は出来るが,タイミングがずれてしまうといった問題を抱える人も 見受けられる.形がそろっていてもダンスを作品として見たときにタイミングが バラバラだと揃っては見えない,しかし,タイミングさえそろって言えば,ダン スが揃って見える.その為,形を合わせることよりも,タイミングを合わせると いうことはより重要になる. 本研究は,振り付けの形ではなく,振り付けのタイミングを重視した指摘をフィー ドバックとして,自分の踊りを評価してもらえる機能を搭載した 1 人でもダンス レッスンを実現するシステムを提案する.フィードバックは,openpose という姿 勢推定技術を用いて、撮影した動画データを元に各フレームに分けて,体の関節 ii 24 個のポイントの座標データを記録する.そして,事前に準備してある見本の姿 勢データと各フレームの類似度を測り,前後 20 フレームのうち一番高い類似度の フレームを振り付けを行ったタイミングとして記録して,そのズレが大きければ 間違っているとフィードバックされる. 評価実験は,システムのタイミングを判定する機能の評価を行った.被験者二 人に協力してもらい,タイミングが間違っている場合の再現率・適合率を求めた. 結果は,被験者 1 は再現率 0.8,適合率が 0.153 となり,被験者 2 は再現率 0.965, 適合率 0.267 となり再現率が適合率より高く,間違っている部分を正確に網羅でき ているといえる結果になった.しかし,カメラとの距離,角度に違いが出ると再 現率・適合率の値が下がってしまうことが課題として残されている.
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