Published February 6, 2025 | Version v1
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GPT-4におけるメロディ生成能力の検討

  • 1. 日本大学

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作曲に興味を持つ人は少なくないが, 実際に作曲を行える人には限りがある. その要因は, 音楽理論の学習と活用にあると考え, より手軽に作曲を楽しめることを目的とする. 

本研究では, GPT-4に対して音楽理論を用いたプロンプトを与えて,当該音楽理論を用いたメロディ生成が可能かどうかを検討する. GPT-4を用いたメロディ生成は一部において試行されているものの, 音楽理論で用いられる様々な用語をプロンプトとして利用できるかについては, 十分な検証行われていない.

本稿では, ジャズにおけるメロディ生成に着目し, コード進行, スケール, コードスケール, 跳躍進行, 順次進行, 音符の種類, 休符, 3連符を表すプロンプトをGPT-4に与え, 当該音楽理論を守ったメロディが生成されるかどうかを評価し, 考察を行った.

コード進行, スケールの構成音を明示した場合には, ほとんどの結果で約90%の割合で指示し従ったメロディを得る事ができたが, 構成音を間接的に指示した場合, コード進行では約20%, スケールでは高いもので70%, 低いもので10%の割合でしか指示に従ったメロディを得る事ができなかった. また, コードスケールに関しても, コードから正しいスケールを選び, 指示通りの結果を得る事はできず, 約80%の割合でエラーとなりメロディを生成できなかった.

順次進行, 跳躍進行においては, 順次進行をベースとしたメロディの生成が可能であり, 跳躍進行の使用割合が多くなるとメロディを生成できないことがわかった. 

音符の種類を指定した場合, 4分音符の使用を指定した場合に約70%の割合で指示に従ったのに対して, 他の音符では指示に従った割合は大きく低下した. 休符においては十分に使用することができたが, 使用する位置を指定した場合, 7%の割合でしか指示に従うことは無かった. 3連符においては使用の指示をした場合は約70%の割合で指示に従ったが, 使用回数, 使用箇所の指定をした場合, 指示に従ったメロディが生成されることはごくわずかであった.

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